日々の記録

毎日書く日記。

2018/09/16

昨日のことでもないけれど。

きききりんがしんだ。

友達と、愛を染めて、きりんと呼んでいた。

きりんはいいねって話していた。彼女が出ている作品を観た時には、彼女について触れずにいられなかった。




万引き家族も、あんも、歩いても歩いてもでも、光 の作中でのナレーションでさえ、ひとつもふたつも深いところへ、作品を穏やかに導いていた。

彼女のような女優を知らない。

演じていないようで演じていて、
演じているようで演じていない。

どんな役でも自分のものにしてしまう、ほんとうにこの人物が世間にいるんじゃないか、と思わせるような芝居をするひとは少ない。


正直に惜しいとおもう。



全身に癌を患っていることは知っていた。それでも割とメディアに出ていたし、病床に倒れたとしても、わたしはある程度知ることになり、こうなるのはまだ先だとおもっていた。心の準備ができるものだとおもっていた。



新聞の見出しに、「癌と闘い、」と出ていた。
わたしはおそらく、きりんは「癌と共に生きた」とおもう。だからこそ命を全うするまで魂を燃やして演じたし、私たちの前に出てき続けてくれたと思う。こころを病に蝕まれていなかった。


是枝監督のコメントがとても印象的だったので興味があったらみていいとおもう。

樹木希林さん死去に悲しみと感謝の声続々、是枝裕和監督「見事な人生の締めくくり」 : 映画ニュース - 映画.com


なんというか、このひとは死んでもなおエネルギーを感じさせるひとだなと思う。少なくともわたしの中にはまだ生きていて、過去の人になるにはまだしばらく時間がかかりそう。


さみしいけど、彼女の作品をこれからも幾度となく観ることになると思う。これから公開の作品もとても楽しみにしている。


ただメディアに出ている人の死に対して、こんなに思いをめぐらすことは今までなくて、わたしにとってとても印象的だった。


彼女の生き様についても、わたしが知っていることはごく一部だけど、だいすきな人間だったなとおもう。ああなれたらひとは強い。もうひとつ印象的な文章があったので載せておく。

「こんな姿になっても…」若者へ樹木希林さんが直筆メッセージ - withnews(ウィズニュース)

きっと安らかには眠っていないんじゃないかとおもってしまうけど、死後の世界があるとしたらそこで樹木希林として在ってほしい。